有限会社三陸とれたて市場 – マネージメントオフィス桜田
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有限会社三陸とれたて市場

岩手県の大船渡市に有限会社三陸とりたて市場という会社があります。魚市場で魚を仕入れ、ネットで売ることを本業としていましたが、2011年3月の東日本大震災で会社のオフィスはすべて流され、商売道具のほとんどを失ってしまいます。

この状況下で、社長が考えた再建策の骨子は、

☆1ヶ月後の節目となる日に漁を再開する

☆漁の様子をインターネット上で生中継する

☆捕れた魚を撮影し、その動画をホームページに掲載する

☆ホームページ上に魚市場に代わる仕組みを作り、消費者に直接販売する

ことの4点です。

上記の作戦が功を奏し、商売が回復した段階で社長は次なる成長戦略として、以下の方向性を打ち出します。

☆捕れた魚を加工して販売する(地域の伝統料理「煮ダコ」等)

☆海産物を出すレストランと被災した漁師の番屋を作り、観光スポットにする

☆首都圏にサテライト居酒屋を作り、産地と双方向でつながる

上記の戦略も着実に実行されており、成果も上がっています。

具体例を上げると、

■三陸の海の幸、食べ放題ツアー」に関東から34人が参加した

■サテライト居酒屋(埼玉)のお客様の生の声をオンタイムで聞けている

等。

小生が考えたこの会社(サイト)の成功要因は以下の通りです。

■困難にあってもへこたれない経営者の「不屈の精神」があった

■ピンチ(魚市場の壊滅)をチャンス(流通の短縮)に変えるビジネスモデルを考えた

■ホームページのコンテンツに生中継や動画を入れ、インパクトを持たせた

■地元とのコラボ(連携)で、観光スポットを作っている(番屋での地元料理)

■首都圏(埼玉)とのコラボ(連携)で、サテライト居酒屋を作り、商品開発や改良に取り組んでいる

経営の本質、特に戦略を考える上で、大いに参考になる会社(サイト)です。