ジョハリの窓
「ジョハリの窓」とは、アメリカのジョセフとハリーという2人の心理学者が研究した「対人関係における気づきのグラフモデル」の通称です。
人はそれぞれ「誰もが知っている自分」(開かれた窓)、「自分だけが知っている自分」(隠された窓)、「自分ではわからない自分」(気づかない窓)、「まだ誰も気づいていない自分」(未知の窓)という4つの側面があるというものです。
■「自己開示」と「フィードバック」が「自己理解」を深め、「気づき」を生む
「コーチング」の目的の1つは、部下自身が自己洞察と自己理解を深め、本人の中に埋もれている、部下自身が持っている答えや解決策に気づくことです。
自信を持てない人によくあるのは、自分をよく知らないために、自分の中にある解決策に気づかずに、(自分に合っていない)他者のやり方に従おうとすることです。
そのような人(自己評価が低い人、自己肯定感を持てない人)が自信を獲得する第一歩は自分を知ること、つまり自己理解を深めることです。
「開かれた窓」の領域が広がれば、コミュニケーションが良くなることは感覚的に理解できると思います。「開かれた窓」の領域を広げる方法は2つあります。1つは、本人の「自己開示」です。もう1つは、相手からの「フィードバック」です。
☆自己開示
本人が相手に自己開示をすれば、相手はその人のことをよりよく知るようになります。そして「開かれた窓」の領域が広がります。
☆フィードバック
他者が気づいていることを本人にフィードバックすれば、本人は自分のことをよりよく知るようになります。そして「開かれた窓」の領域が広がります。
あなたの話を聴いて、「そのように見えているのか」、「そのように受け取られているのか」という、「気づかない窓」の領域にあるものに対する気づきです。気づけば、その分だけ「開かれた窓」の領域が広がります。
☆気づき
「自己開示」と「フィードバック」を重ねることにより、「開かれた窓」の領域がどんどん広くなっていきます。「自己洞察」と「自己理解」が深まります。
その過程で、あなたも相手も知らなかったことに気づくことがあります。「未知の窓」の領域に対する「気づき」です。
「気づき」は「意欲」を生みます。「気づき」が深ければ深いほど「意欲」が強くなります。
強い「意欲」は「行動」を生みます。「行動」すれば「結果」が出ます。「結果」が良ければ「自信」がつきます。「自信」は「意欲」を生みます。こうして成長のスパイラルが生まれます。