株式会社久松農園
茨城県の土浦市に株式会社久松農園という会社があります。大手企業を脱サラした創業者が1999年より有機農業を営んでいます。
農業経験のない創業者が悪戦苦闘の末につかんだ事業コンセプトが「小さくて強い農業」。そのために必要なのは、「経営のロジックとITのノウハウと何があっても理想をあきらめない心」という考えにたどり着きます。
ターゲットは、野菜にこだわりを持つコアな消費者・料飲店で、大規模農業者と競合しないニッチ市場を狙うという戦略です。
ビジネスモデルは、「多くの種類の野菜を路地で無農薬で育て、お客様(個人会員、飲食店)に直接届ける」という基本フレームになっています。
商品のセールスポイントとしては、差別化が難しくなった「無農薬」「有機」を前面に出すのではなく、「病み付きになる力強いうまさ」を強調しています。
サイトを見ますと、
☆自社サイトで「にんじんやトマトのジュース、野菜セット等」17品目程の品揃え
☆定期購入のメニューもある
☆サイトやSNSで農場の様子やスタッフの仕事ぶりを伝えている
☆野菜の保存方法や美味しい食べ方等、お役立ち情報を定期的に発信している
ことが分かります。
2013年に「キレイゴトぬきの農業論」(新潮新書)を出版したところ反響が大きく、売上が3割ほど上がったそうです。
小生が考えたこの会社(サイト)の成功要因は以下の通りです。
■経営のロジックとITのノウハウにこだわった
■新しいビジネスモデル(自ら顧客に直接販売する)を考えた
■商品コンセプト(病み付きになる力強いうまさ)を明確にした
■お役立ち情報を定期的に発信している
■書籍の出版で認知度を高めた(現在2冊目の本も第4版を重ねています)
根底にあるのは、「経営のロジック」を徹底的に考えていることだと思います。
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