株式会社東進 – マネージメントオフィス桜田
ECサイトについて

株式会社東進

大阪府の泉南郡田尻町に株式会社東進というタオルメーカーがあります。タオル業界では、安価な中国製の商品が大量に輸入されています。そうした中、同社は、「価格競争ではなく、付加価値を付ける」ことで消費者に自社の商品を選んでもらおうと考え、その考えを反映させた新商品の開発に乗り出します。

同社は、商品開発の途中で、従来のタオルを改良し、抗菌効果がある繊維を織り込んだ「臭わないタオル」を開発しました。このタオルを使って何か新しいものを作れないか、社長は知恵を絞り、「洗いやすい」というタオルの特性を活かし、「マフラーを作る」というアイデアを生みます。

☆ターゲットはウォーキングをする人

ターゲットは冬場にタオルやマフラーを首に巻いてウォーキングをする中高年の人。汗を吸わせる目的や防寒対策としてタオルやマフラーを巻く人は多いが、タオルは吸水性に優れているがオシャレとは言い難い。マフラーはオシャレだが吸水性が劣る。「汗を吸う上に臭わないマフラー」を作り、デザインも訴求すれば必ず売れると確信します。

☆ネーミングの工夫でタオルのイメージを払拭

企画から1年後の2003年、商品が完成します。柄ものは消費者の好き嫌いが分かれやすいとの判断から、無地のみとしています。柄を入れない代わりに、色の選択肢を増やし、11種類としました。タオルの色は「イエロー」や「ブルー」といった英語表記が多い中、従来のタオルとは違うイメージを持たせるために「群青」や「紅梅」といった「和」を連想させるものにしています。

商品名も、「タオル」と「マフラー」を合わせた「たふら」とネーミング。インターネットや通販を通じて販売を開始したところ、口コミを通じて急速に広まっていきました。

小生が考えたこの会社(サイト)の成功要因は以下の通りです。

コモディティー(同等品)化しているタオルに付加価値を付けた

ターゲットを明確に絞り込んだ(ウォーキングをする中高年)

お客様の声を聴き、商品を改良した

新商品開発を継続している

 

コモディティー(同等品)でも、「付加価値」を付ければ売れるということを実証しています。