株式会社高橋商店
福岡県の柳川市に株式会高橋商店という会社があります。明治後期までは酒類を営んでいた当家の11代目が、酒造りの過程で生まれる酒粕の保存性、うまさに着目し、粕漬け(有明漬け)作りを初めて以降、九州では名の知れた粕漬け(有明漬け)の老舗です。
他の会社で修業を積んだご子息(現専務)が入社すると、専務は今後の会社の成長発展のためには「新商品の開発」が不可欠と考えるようになります。
多くの試行錯誤の末に、2008年、液体のゆずこしょう「ゆずすこ」を発売します。
ネーミングの由来は、「ゆずの皮+酢+こしょう(辛子)」からで、「タバスコ」にもなぞらえています。価格設定は、当初のターゲットである観光客が、お土産として手に取りやすい500円としました。
この商品は、狙い通り観光客を中心に売れ始め、認知度の高まりとともに大ブレイクし、発売以来今日までの累積販売本数が150万本を超えるヒット商品となっています。
※楽天、アマゾンにも出店していますが、小生が見た時はどちらも売り切れになっていました
海外展開にも意欲的で、これまでにサンフランシスコ、ニューヨーク、パリ、ドバイの展示会に出展しています。
現在では、粕漬け(既存商品)と「ゆずすこ」(新商品)はホームページを分けており、さらなる新商品として「しょうがすこ」「のりクロ」「たらすこ」を開発しています。
小生はこのサイトを以前にも何回か見ましたが、いつも更新されていてインパクトもあります。
小生が考えたこの会社(サイト)の成功要因は以下の通りです。
■試行錯誤を繰り返しながらも新商品を開発した(ゆずすこ)
■立ち上がりのターゲットを観光客に絞り込んだ(小さく生んで大きく育てる)
■ホームページやSNSで、訴求力のあるメッセージを発信し続けている
■継続的に新商品を開発している
新商品開発でブレイクした企業の一例となる事例です。