経営戦略を明確にする – マネージメントオフィス桜田
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経営戦略を明確にする

現在、日本には約385万社の中小企業がありますが、黒字の会社が約3割で、約7割の会社は赤字と言われています。

約3割の黒字企業といえども、かろうじて赤字を免れている企業がほとんどで、本当に儲かっているところは約1割程度と思われます。

小生はこの1年、成長著しいEコマース市場の研究を進めてきましたたが、ある専門家が発したひと言を聞いて驚きました。そのひと言とは、「ネットショップはたくさんあるが、7割が赤字で3割がトントン、儲かっているのは1割」というものでした。

つまり、小生が日ごろから抱いていたリアルでの問題意識と、ネットでの実態がピタリと一致したのです。

ということで、筆者は、「リアルもネットも実態が同じということは、形式的な違いはあっても、経営の本質は同じではないか」という仮説のもとに、「儲かっている1割のネットショップ」についての調査と研究を開始しました。

調査したネットショップ(30社)の詳細につきましては、拙著「なぜ7割のネットショップが赤字なのか」(アマゾン電子書籍)で実名を上げて解説していますが、リアルにも共通する経営戦略の方向性としてまとめますと、大きくは3つの方向性(5つの打ち手)が見えてきました。

  1. 既存商品の売り方を変える(5社)
  2. 新商品(サービス)を開発する(15社)

①下請け企業が自社商品(BtoC)を開発する(6社)

②従来来にない新商品(サービス)を開発する(9社)

  1. 新しいビジネスモデルを構築する(10社)

①従来からのチャネルを短縮する(7社)

②ソーシャルビジネスを立ち上げる(3社)

これらの企業からは、経営者の資質として、「環境の変化を踏まえ、自社の事業をどのように展開していくのか、経営戦略を明確にした上で、愚直に実行している」という真摯な姿勢が浮かび上がってきます。

リアルの経営者にとっても、本質はまったく変わらないと思います。

2015/06/01